町田市議会議員 会派「自由民主党」/(一社)落語協会 真打 三遊亭らん丈【公式ウェブサイト】

三遊亭 らん丈

2021年第2回町田市議会 定例会「一般質問」一般質問

2021.06.17(木)

令和3年第2回定例会 6月16日
町田市議会本会議における一般質問において壇上よりおこなった部分 三遊亭らん丈

 新型コロナウイルスワクチン接種がはじまりまして、これから感染者がどのように減っていくのか、あるいは期待どおりに減ることはないのか、予断を許さないところではありますが、一日も早くコロナ禍が収束することを願いつつ、通告に基づきまして一般質問をさせていただきます。

 今回は、提案型の質問を含めまして、次の4項目にわたって一般質問をさせていただきます。

項目番号1、「就労困難者への支援について」

2、「介護保険を利用できない40歳未満の方への支援について」

3、「町田市立博物館の収蔵品について」

4、「町田市民病院での無線LANについて」

 まず、項目番号1の「就労困難者への支援について」です。

 ここ町田市にも、さまざまな理由によって、就労に困難を来している方が一定数いらっしゃることと思われます。

 そのような方々が、町田市に就労支援の御相談にいらっしゃった際に、担当部署の職員さんは丁寧に対応してくださり、中にはめでたく就労にいたるというケースも見られて、それはそれで結構なことなのですが、なかには、なかなか就労につながらない方もいらっしゃるのが、現実であります。
 また、就労困難者といっても、なんらかの障がいをお持ちの方、御高齢の方、難病を患われている方、若年性認知症の方、引きこもり生活を続けていた方等理由がまちまちで、その理由によって、行政では担当する部署が異なるのは当然のことです。

 たとえば、生活困窮者であれば担当は生活援護課でしょうし、障がいをお持ちの方であれば担当は障がい福祉課となるでしょう。

 そこで、東京都では就労困難者を雇用してくれる企業を応援しようということで、「認証ソーシャルファーム」という制度をつくりました。

 それは、就労を希望していながらも、何らかの事情で就労することが難しく、認証委員会で配慮が必要と認められる方を、従業員の総数の20%以上にわたって雇用している企業を財政面で応援しようというものです。そして、それに該当する企業が町田市内にも一社あります。

 そこで伺います。(1)就労困難者を積極的に雇用する企業「ソーシャルファーム」の育成に、東京都が注力している。町田市における就労困難者への対応を問う。

 壇上からは、先ほど述べた就労困難者のうち、まず、生活困窮者と障がい者に対する町田市の支援に限定しての質問とさせていただきます。

 項目番号2は、「介護保険を利用できない40歳未満の方への支援について」であります。

 わが国の介護保険は2000年4月に、介護保険単独の社会保険方式による制度としては、ドイツに次いで世界で2番目に施行されました。

 それから、21年が経ち、制度的に様々なひずみが出てきました。

 たとえば、ドイツの介護保険ですと、年齢制限がいっさいありません。

 ところが、わが国の介護保険は、介護保険法9条1号で「市町村の区域内に住所を有する六十五歳以上の者(以下「第一号被保険者」という)」、9条2号で「市町村の区域内に住所を有する四十歳以上六十五歳未満の医療保険加入者(以下「第二号被保険者」という)」という具合に、40歳以上でなければ、被保険者にはなり得ない制度となっております。

 また近年、AYA世代、Adolescent&Young Adultの略称であり、思春期・若年成人、つまり、15歳から39歳の患者さんが該当しますが、年間、約2万人のAYA世代の方が、がんの診断を受けている、ということが話題になっております。

 AYA世代は、学業、就職、恋愛、結婚、出産など、様々なライフイベントが集中する時期です。同世代の人たちが学校生活や就職活動に励み、恋愛や友人との付き合いを楽しむ中、「がん」という病気をかかえ、将来に対する不安や孤独を感じている人も少なくありません。

 このような方々は、先ほど述べたように、介護保険の制度から抜け落ちているのです。そういう方々のために、独自の支援制度を設けて、支援をしている市が少なからずあるのです。その市では、住み慣れた自宅で自分らしく安心して日常生活を送ることができるよう、在宅サービスにかかる利用料を補助しているのです。

 そこで、伺います。(1)介護保険制度を利用できない40歳未満の方への支援をおこなっている自治体があるなか、町田市の対応を問う。

 次に、項目番号3の「町田市立博物館の収蔵品について」伺います。

 先日新聞を読んでいたところ、岩田藤七の特集記事がありました。岩田藤七といっても、知らない人は知りません。しかし、藤七の作品は、町田市立博物館の収蔵品として、この町田市役所でも以前に展示されたことがあります。その時に藤七の作品を拝見し、ずいぶんと素敵なガラス作品があるものだと感動した覚えがあるのです。

 藤七は、東京美術学校、今の東京芸大を卒業しますが、その頃からガラスに興味を示しまして、その後、帝展で連続して特選に入賞しています。戦後、芸術院賞を受賞し、昭和29年には芸術院会員に推薦されました。昭和45年には、文化功労者に選出されています。

 その御子息が、岩田久利で、父親とおなじガラス工芸の道に進み、のちには藤七とおなじ芸術院賞を受賞します。その久利の奥様が、岩田糸子。この糸子さんも、ガラス工芸作家となり、岩田ファミリーはそれぞれガラス工芸作家として大成するのです。

 百聞は一見に如かず、です。岩田ファミリーのガラス作品を今月の27日まで、「岩田色ガラスの世界 岩田藤七・久利・糸子」展が、栃木県立美術館で開催されています。コロナ禍で栃木まで行くのは無理だという方は、秋にはお隣の神奈川県立近代美術館でも開催されます。是非、ご覧になられることをお勧めいたします。それらの展覧会にて展示されているのが、町田市立博物館の収蔵作品です。そこで、伺います。

(1)町田市立博物館の収蔵品が、他県の美術館で展示されているようだが、その状況を問う。

 最後に、項目番号4の「町田市民病院での無線LANについて」伺います。

 コロナ禍のため、入院された方を見舞うことは、かなり難しくなってしまいました。

 それでも、文明の利器を使えば入院された方とコンタクトをとることは可能です。相部屋の病室では携帯電話というわけにはいかないでしょうが、オンラインでの面会やSNS、メールでのやり取りなど、いずれも無線LAN、Wi-Fiがないと難しいものばかりです。

 福島県の病院に入院されていた、白血病を患われた中学生は、タブレット端末で民間の通信教育を受けられたことで、今春、志望した高校に合格できたそうです。その病院では、患者さんからの要望を受け、病室でWi-Fiを使うことが出来るようになっていたというのです。

 電波環境協議会が昨年1月~2月に約1100の病院から回答を得たアンケートでは、約81%の病院が無線LANを導入と答えましたが、そのうち「患者や訪問者らのネット接続用」と回答した病院は、約27%にとどまっているというのです。Wi-Fiは携帯電話と比べ、医療機器の誤作動を招く危険は低いとされています。

 そこで伺います。(1)コロナ禍で面会制限が厳しい中、無線LAN(Wi-Fi)はライフライン化しているが、町田市民病院の対応を問う。

 以上、壇上からの質問とさせていただきます。