「ちんぷんかんぷんな講義」三遊亭らん丈
御縁をいただき、1977年文学部キリスト教学科に入学し、1981年同学科を卒業したものの、2000年に今度は、本学の経済学部3年次に編入学しました。同学部卒業後今度は、あろうことか早稲田大学の学部と大学院にも通学し、その後、一橋大学大学院に入学しましたから、大学院を除き学部だけでも立早併せて8年間通ったことになります。
その間、実に様々な科目を履修しましたが、最も印象に残っているのは、キリスト教学科の1年次に履修した「人間と宗教」です。
担当の講師は、今でこそ斯界の重鎮となられましたが、当時は新進気鋭といってもよい、ベレー帽のよく似合う小田垣雅也先生でした。
その講義が、ぼくにはまったく理解できず、途方に暮れたものです。合計8年間受講した学部の講義で、あれほど難解を極めた講義はほかにありませんでした。
ぼくは、英語はほとんど聴き取れないのですが、それでも英語の方がまだ理解できると思わせるほど、小田垣先生の講義は難解を極めたのでした。
これからの学生生活でも、このような講義が続くようだと、果たしてぼくは大学を卒業できるのだろうかと、かなり悲観的な思いにも苛まれたものです。
ところが、その小田垣先生が病に倒れ、後任は岩村信二先生が、代講を勤められました。
岩村先生の言葉は、何不自由なく理解できたために、何とか単位は修得することができました。
もうひとつ付け加えますと、ぼくはキリスト教学科を卒業し、神学士の学位を得ましたが、これにも驚きました。入学するまでは、文学部なのだから勝手に、文学士だろうぐらいにしか思っていなかったものですから。
それも、1991年に、大学設置基準が大綱化されたのに伴い、キリスト教学科を卒業しても、学士(文学)と変更されるわけですが、懐旧の情に誘われつい触れたくなり、一言申し添えた次第です。
「人間と宗教」⇒https://www.ranjo.jp/bunjin/campuskamoku/