【タイトル掲示】
1、『2022年第4回定例会での一般質問』その1「中心市街地のまちづくりについて」
2、『2022年第3回定例会での一般質問』 「ヤングケアラーについて」その2
1、 『2022年第4回定例会での一般質問』その1「中心市街地のまちづくりについて」
昨年(2022年)、町田市内のグルメや自然、文化財など町田の魅力を紹介する書籍『まるごとぜんぶ町田の本』が発売されました。この本は、「町田に転入してくる人や新しく訪れる人に知ってもらうきっかけになれば」と地元の書店がぴあに企画を提案し、ぴあでは「まるごとぜんぶシリーズ」として愛知県の豊橋を特集した書籍に次いで第2弾として、町田本の制作が決まったという経緯があります。
編集長をつとめたぴあの方は、「商業で発展した歴史や、神奈川県だった史実、また福祉の取組などを知り懐の深さや人の温もりを感じた。ファミリー層から支持されるのも頷ける。コレ、という名物が決めきれなくても、町としての総合力の高さを感じる」と町田の魅力について語っています。
今回も採り上げる、町田の魅力を担う中心市街地に関する一般質問ですが、ちょうど1年前の定例会でも採り上げさせていただきました。
そこで、この1年の間に中心市街地のまちづくりでは、どのような動きがあったのか、多くの市民の方も関心が高かろうと思い再び質問をさせていただきます。
その1年の動きとしては、昨年の3月議会でも質問をさせていただきました、多摩都市モノレールの延伸ルートが2021年12月に決まり、モノレールの延伸が実現に向けて前進したことが挙げられます。
モノレールが中心市街地まで延伸されますと、多摩センターや立川といった都市と町田駅がつながり、中心市街地がより一層にぎわうことになると、多くの方々が期待されています。
そのためには、中心市街地の魅力をより向上させることが非常に大事なことです。
中心市街地の中で、特に森野住宅周辺地区については、市が主催するまちづくり勉強会にも毎回欠かさず参加し、まちづくりの動向にも注視してまいりました。
勉強会は回を重ねるごとに、当地区の将来の姿が具体化してきていると実感しているところであり、その進捗状況と今後の進め方について、多くの方々に知っていただきたいと考えております。
また、森野住宅周辺地区のほかにも町田駅周辺では、再開発に向けた動きが高まっている地区があることも1年前に伺っております。
町田駅周辺の再開発が進むことは、森野住宅周辺地区にももちろん無関係ではなく、まち全体が発展していくためには、非常に重要なことであり、町田市も積極的に再開発を促進するべきと考えています。
この質問には、赤塚慎一副市長が御答弁してくださいました。それは、次のとおりです。
「過ごし方の選択肢が多様にあり、訪れる人にとって特別な時間、体験となるような、魅力的でウォーカブルな拠点へと転換し、新たなにぎわいと交流の創出につなげていきます」。
このように副市長は、町田の中心街地をウォーカブルという英語で表現していますが、日本語でいえば、「歩きたくなる、歩きやすい」まちの拠点にしたい、というのです。
つづけて、町田駅周辺の再開発につきましては、現在、森野住宅周辺地区の他に、西友周辺地区、小田急線町田駅北口周辺地区、モディから町田東急ツインズウエストまでの地区におきまして、再開発に向けた動きがございます。
まず、西友周辺地区につきましては、2021年7月に再開発に向けた準備組合が設立され、検討が進められております。
次に、小田急線町田駅北口周辺地区につきましては、民間事業者による開発の動きがございます。
町田市といたしましては、この民間事業者の検討動向に合わせて調整を進めてまいります。
最後に、小田急線、JR横浜線、モノレール予定駅の3つの駅に囲まれるモディから町田東急ツインズウエストまでの地区につきましては、地権者を中心とした話し合いが行われております。
町田市といたしましても、本地区への交通ターミナルや広場機能の導入に向けて、民間事業者と意見交換を行っております。有識者7名による「町田駅周辺整備計画有識者検討委員会」を設置いたしました。この検討体制のもと、さまざまな分野の有識者から知見をいただくとともに、再開発を目指す各地区の関係者や事業者等からご意見を伺いながら、2023年度末を目途に、「町田駅周辺整備計画」としてとりまとめてまいります。
以上のような赤塚副市長からの御答弁を、いただきました。
2022(令和4)年第3回町田市議会定例会一般質問「ヤングケアラーについて」その2 三遊亭らん丈
ヤングケアラーについてですが、昨年の3月議会において採り上げて以来、2度目のことになります。
ヤングケアラーとは、あらためて申し上げますと、「病気や障がいなどのある家族の介護、家事など大人が担うようなケア責任を引き受ける18歳未満の子」と、日本ケアラー連盟は定義しており、厚生労働省もこれを準用しています。
国は令和2年度に「ヤングケアラーの実態に関する調査研究」として、調査をいたしました。その際の調査対象は、中学生と高校生でした。その結果、ヤングケアラーとされる中高校生が世話をしている家族が「いる」と回答したのは、中学2年生で5.7%、全日制高校2年生で4.1%であるなどの実態が明らかとなりました。
また、「ヤングケアラー」という概念を認識しているのかをきいたところ、「認識している」が 76.5%、「昨年度までは認識していなかったが、認識するようになった」が 16.8%、「認識していない」が 6.6%と、令和元年度の調査に比べますと認識するようになった方の割合が大幅に高くなっている、つまり、近年急速に認識されるようになったのだということがこの調査によっても明らかになっています。
新型コロナウイルスの流行が長期化する中で、社会的な孤独・孤立の問題は深刻さを増し、中でもヤングケアラーは、年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担があることで本人の育ちや教育に影響があるといった課題があります。そもそも本来大人が担うべき家事や家族のケアを子どもが日常的に行っていることにより、本来、社会が守るべき、子どもの権利が守られていない可能性があります。しかしながら、家庭内のプライベートな問題であること、さらには本人や家族に自覚がないといった理由から、支援が必要であるとしても表面化しにくい構造となっています。このような構造から、支援の検討にあたっても、まずはその実態を把握することが重要であると考えます。
本年4月には厚生労働省によって調査が行われ、その調査では、これまで全国規模では実態把握が行われていなかった小学生や大学生を対象とした調査を行い、昨年度の中高生調査と比較可能な形で、それらの年代の家族ケアの状況、ヤングケアラーの実態を明らかにしました。その結果、小学6年生の15人に1人、大学3年生は16人に1人がヤングケアラーであることがわかりました。
また、令和2年度の調査において、「ヤングケアラー」と思われる子どもはいるが、その実態は把握していない理由についてきいたところ、「家族内のことで問題が表に出にくく、実態の把握が難しい」が 81.8%と最も高く、次いで「ヤングケアラーである子ども自身やその家族が「ヤングケアラー」という問題を認識していない」(66.8%)、「虐待などに比べ緊急度が高くないため、「ヤングケアラー」に関する実態の把握が後回しになる」(36.0%)と、上位 にあがっているものは昨年度調査とほぼ同じ傾向となっています。
そこで伺います。(1)町田市における現状と課題はなにか。
その後、再質問を重ねた結果、次に示す御答弁をいただきましたので、それをここに掲出いたします。
町田市では、ヤングケアラーに対して、国の施策である「早期発見・把握」にどのように取り組むべきかを検討するため、連携会議を開催いたしました。その他の取り組みとしては、学校において児童に向けたチラシの配布や、2022年8月19日から25日にかけて、ヤングケアラーの認知度に関する「町田ちょこっとアンケート」を実施し、353名の方からご回答をいただきました。
そのアンケートの結果、「ヤングケアラーという言葉をこれまで聞いたことがあり、内容を知っていると回答した方が、86.4%となっており、認知度は上がっている。一方、「友人、知人やその子ども、子どものクラスメイトなどに、ヤングケアラーと思われる子どもはいますか」との設問に対しては、「わからない」との回答が約半数(48.2%)近くあったことから、ヤングケアラーは表面化しにくいという課題があると考えます。
ヤングケアラーの啓発を進め、地域での子どもの見守り意識を高めることを目的に、市内の関係機関むけ冊子を作成いたしました。作成にあたっては、一般社団法人ヤングケアラー協会の代表理事である元当事者の方から、直接お話を伺う機会を設けました。
子ども家庭支援センターでは、児童福祉法に規定する要保護児童対策地域協議会である「町田市子育て支援ネットワーク連絡会」のメンバーである約300機関に配布いたします。福祉総務課では民生・児童委員、高齢者福祉課では高齢者支援センター、障がい福祉課では障がい者支援センターなど、各部署が所管する関係機関等へ周知し、地域での子どもの見守り意識を高めていきたいと考えております。
らん丈「町田市では、ヤングケアラーに対して独自の取り組みを進めていることがわかったので、今後もヤングケアラーに対する支援を引き続き進めて行ってもらいたい」。