「2006年 第4回定例会」一般質問 三遊亭らん丈
町田市民の意思を代表する町田市議会の一員として、声なき声に耳を澄ませつつ、暫しのお時間を頂戴し、通告に基づきまして、一般質問をさせていただきます。
今回は、以下の大項目2点にわたって質問をいたします。
1、「来年度から始まる予定の公金のカード支払いに関する町田市の対応」
2、「QRコードを町田市関連文書に掲示してはどうか」
以上2点でございます。
先ず、大項目1、の、「来年度から始まる予定の公金のカード支払いに関する町田市の対応」について、うかがいます。
納税は、日本国民に課せられた義務であり、かつ、国家の大本を担う枢要な行為であることは、改めてここで私が申し上げるまでもないことであります。
また、徴税においては、100%の捕捉を期すことも、これは税負担の平等原則に照らして、可くべかざる事業であります。
翻って、わが町田市に目を転じると、平成17年度の徴収率は、95.3%でありました。
近年の町田市においては、平成10年度の徴収率が91.0%で底を打っており、その次年度より昨年度に至るまで、徴収率は漸増傾向にあることは、町田市民と町田市職員の努力によるものと推察され、敬意を表するものです。
しかし、にもかかわらず、100%の徴収率に至っていないのも現実なのであります。
本年5月に成立した、改正地方自治法によって、地方税や水道料金などの公金をクレジットカードによって支払うことが可能となりましたが、すでに三井住友カードは神奈川県藤沢市の軽自動車税において、本年5月からインターネット上でのカード払いを扱う実証実験を行うなど一部ではこのサービスが始まっております。
このサービスによって藤沢市においては、カード支払いが全体の約3パーセントに当たる2,200件に上り、期限内収納率は前年同期より約3ポイント向上したという実績をつくることに成功しました。
また、利用者アンケートによると、「窓口に行かなくても済む」「都合よい時間に納付できる」など、歓迎する回答が多く見られた、とのことです。
また、中央政府においては、2008年1月から、国税のコンビニエンスストアでの納付を認める方針を固めました。
町田市においても、平成17年度より、軽自動車税のコンビニエンスストアでの収納が始まりました。
このように、今日の日本では、納税の多角化が進捗しております。
また、2004年ごろより順次、電気料金、ガス料金、NHKの放送受信料、新聞代などのクレジットカードによる支払いが可能となっております。
カード支払いの利点としては、利用者の銀行口座からの引き落としとは異なり、カード会社から料金が入金されるために、申し受ける会社では、取りはぐれることはなく、利用者は、カードのポイントの付与を享受することができます。
その一環としまして、医療費も大規模病院を中心にカード支払いが定着してきた感があります。
2004年に導入した、東京大学医学部附属病院では、カード専用の支払機が4台あり、患者の支払額の2割がカード支払いというデータがあります。
また、東京都立病院でも、本年9月において全11病院に導入が広がり、患者の支払額の16%を占めております。
それでは、国内において発行されているクレジットカードは、どのくらいあるのでしょうか。
2005年3月末で、2億7338万枚のカードが発行されているのです。
これは、単純計算すると、国民一人当たり、赤ちゃんから100歳以上の高齢者にいたるまで、一人で複数枚のカードを所持していることを意味しているのであります。
このカード支払いによって、窓口業務が軽減できるのはもちろんのこと、支払い方法の多様化は、市民の強い希望を叶えることでもあり、かつまた滞納の減少が見込まれる、といういわば一石三鳥の効果が期待できるわけです。
このように、カード社会が招来している日本において、地方自治法が改正されたのに伴い、来年度から各自治体でカード支払いが可能になることが推察されます。
このような事情において、町田市においては、カード支払いにおいてゆめゆめ他自治体の後塵を拝するようなことがないように、強く申し入れたいのであります。
そこで、以下の質問をさせていただきます。
(1)本年5月に成立した改正地方自治法によって、地方税や水道料金のカード決済が可能となったが、それに関する町田市の対応はいかがか。
(2)軽自動車税、国民健康保険税、町田市民病院での診察料等はカード決済ができるようになるのか。
2、「QRコードを町田市関連文書に掲示してはどうか」
今日の世界に目を向けますと、国際電気通信連合が、世界の情報通信機器の普及状況をまとめた2006年版「インターネット報告書」によれば、携帯電話を使用する人口が20億人を突破しております。
インターネットの利用者は、日本では6400万人と、半数以上の国民が利用しているのが、現状です。
特筆されるのが、日本は世界では、ブロードバンドに対応する携帯端末の普及率では、韓国、イタリアに次いで世界第3位という高位に位置していることです。
尚且つ、ブロードバンドの料金は、100kbpsあたり約8円と世界で最も安価な料金体系を構築しているのが我が日本なのであります。
このように、今やIT(情報技術)は、現代人にとっては欠かせない情報手段となっております。
そのよい例が、インターネットによる議会中継です。この中継により、世界中のどこにいても同時にこの議会を視聴することが可能となっているのですし、録画はいつでも好きなときに視聴することが可能です。
また、各種ホームページを視聴する際に、携帯電話の機能を利用して見る方が非常に増えているのが、今日の状況であります。
国民の半数以上が所持する携帯電話で、簡便に目当てのホームページを視聴することが出来る機能として今日脚光を浴びているのが、株式会社デンソーウェーブの登録商標であるQRコードなのです。
このQRコードを利用することによって、その機能を搭載した携帯電話において極めて短時間に、目当てのホームページを視聴することが出来るようになったのです。
ですから、実に多くの紙媒体でこのQRコードが掲載されています。
そこで、この町田市においても、QRコードの積極的な活用が期待されます。
QRコードを活用することによって、従来あまり町田市の情報に接する機会がなかった若年層において特に、その情報の普及が高まることが想定されます。
また、QRコードを掲示することによる印刷費のコストアップは、ごく微小なものに留まることも想定されます。
そこで、以下の質問をさせていただきます。
(1)いまやIT(情報技術)は、日常生活に欠かせないツールとなった感があるが、そのITで近年QRコードが急速に広まっている。
「広報まちだ」と、町田市の封筒等紙媒体の印刷物にQRコードを付けて情報発信の多角化を図ってはどうか。
以上、らん丈が壇上より、真情をこめて質問を致しました。
どうぞ、愛情のこもった御答弁を頂きますように、衷心よりお願い申し上げて、壇上での質問を終えさせていただきます。