「2008年 第4回定例会」一般質問 三遊亭らん丈
なんですか、私はお会いしたことはないのでよくは存じませんが、青森県の八戸市には、たいへんにお美しい市議会議員がいらっしゃるそうでございまして、その方はまた、お美しいがために御批判を受けることがあるそうでございます。私の場合は、そのような批判を浴びることも一切なく、恙無く議員生活を送らせていただいております。こんな顔に産んでくれた両親に感謝申し上げる次第です。父は他界したのでございますが、母は御蔭様で健在でございます。
その母は、市長の随筆「かわせみ通信」を大変に楽しみにしているのでございますが、いままでは、パソコンからプリントアウトして私が紙媒体に移した後、それを母に見せていたのですが、そのことを9月議会の一般質問で取り上げましたところ、早速10月11日から、「広報まちだ」で、市長の「かわせみ通信」が読めるようになったのであります。こうして、無駄な紙の消費量がほんのわずかではありますが、減少したのであります。
町田市はやるときはやるな。文字通り、「あなどれない」な、と思った次第でございます。
さて、その八戸の議員さんとわたくしは、ただ一つ共通点がございます。もちろん、顔ではございません。どちらも1期目の議員というのが共通点でございます。
わたくし、議員になってまだ、たかだか3年の新米ですが、議会は、そして、この議場は、市民にとって、一縷の望みにすがって辿り着く希望の場ではないのか、ということであります。
その望みを抱いて、市議会議員の権利でございます、この一般質問、今回も行使をさせていただきます。
人口約6万人で昭和33年に発足しました町田市は、50年を経まして、間もなくその7倍の42万人になろうとしております。
このように順調に町田市が発展したのは、この半世紀間ご努力を重ねられました、先輩諸氏の智恵と汗の賜物と深く感謝申し上げますとともに、町田市は新たな50年を見すえた町づくりに、現在取り組んでいるところでございます。
この人口増加に深く寄与しましたのは、いまさら申し上げるまでもなく、町田市の特徴のひとつといってもいいでしょう、集合住宅、つまり多くの団地群が町田市に相次いで造成されたのも一因であります。
なにしろ、町田市は、ご案内のとおり、昭和33年2月に市制が施行されたのですが、その8月、首都圏整備法にもとづく近郊整備地区として、相模原市とともに市街地開発区域の第1号指定地区となって以来、多くの団地がつくられ、旧公団現在の都市再生機構URですね、都市再生機構に加えて東京都住宅供給公社の賃貸住宅に限れば、東京都では抜きん出て最も多い戸数が造られましたのが、我らが町田市に他ならないのであります。
その団地に、首都圏はもとより、日本全国から移住した方々がいらっしゃったからこそ、多摩丘陵の一農村から現在あるような大都市へと、町田市は変貌を遂げたのであります。なにしろ、当時の町田市は4軒に1軒は、農家だったというのですから、農村と言っても過言ではないでしょう。
それでは、その団地の件から、今回の一般質問を始めさせていただきます。
現在、団地はブームといってもよい活況を呈しているのでございます。それを教えてくれたのが、つい先日、12月4日に司馬遼太郎賞を受賞されました、明治学院大学の原武史教授でございます。
原教授は、ご自身も団地で育った方で、そのときの体験をもとにした、『滝山コミューン一九七四』で、講談社ノンフィクション賞も受賞されていますが、その原教授が、今日の団地ブームについて書かれたものを読んで、それを知らされた次第です。
それは、本日議長のお許しを頂いて配布いたしました資料にもある通り、原先生は、「最近、団地マニアと呼ばれる人々が脚光を浴びている」と指摘しているところでございます。
当の原先生ご自身も、先ずは横浜市、そして、ここ町田市へと団地見学にお越しになられました。
あるいは、新聞を開けば、2007年には「団地萌え」の言葉が広く浸透した、との記述もございました。その関連で、全国の団地を見に行くのを「見る団」、撮影をするのを「撮る団」、好きが嵩じて古い団地に住むのを「住み団」というそうです。そういう方々にいわせると、昭和30年代、40年代に建てられた団地は、「ぶきっちょで、いじらしい」のだそうでございます。
このように、団地に注目が集まっている今、団地の宝庫と言ってもよい町田市で、「団地サミット」のような行事を開催しては、いかがでしょうか。
2番目に、その団地で一旦緩急あれば、おっとり刀でかけつけるのが、他ならぬ、救急車でございます。
ただし、119番への通報が余りに多いと、折角の救急車もなかなか来てはくれないのでございます。
そんな事態を回避するために創設されたのが、ダイヤル「#7119」なのであります。ところが、「#7119」の認知度が低いというのが、現状であります。
ちなみに、わたくしが会派の部屋でひとりで原稿を書いていたところ、なんと10分間で8回も、転失気が出たのであります。これこそ、八戸なのかなと思いますが。
そこで、わたくし、いくらなんでも10分間で8回は多過ぎるだろうと思ったのですが、またお腹も張ってまいりました。ただ、119番で救急車を呼ぶほどではないと思ったもので、#7119に会派の電話でダイヤルしようとしたところ、繋がらないのですね。
そこで、私は11月21日に庁内電話でも「#7119」を、かけられるように依頼したところ、町田市は11月27日から、本庁舎での庁内電話からでも、「#7119」がかけられるようになったのであります。
こういうところが町田市のあなどれないところです。お金のかからない改善は、すぐにやってくださるのです。
ところが、この「#7119」は、昨年の6月にスタートしてまだ日が浅いため、認知度が決して高くはないのです。
東京消防庁のアンケート結果によると、救急相談センターを知っていると答えた方は、25.7%しかいませんでした。
そこで、町田市は救急相談センターの認知度を上げて、119番がより有効に活用されますように、つまり、過剰な119番の利用を抑制するために、#7119の告知活動を活発化したほうがいいのではないでしょうか。
3番目は、ゴミ収集車等町田市所有車への広告主を募ってはどうか、というものです。
これに関しましては、千葉県木更津市、静岡市でもすでに実施済みですから、別段目新しいことでもございませんが、条例等の法体系上それが許されるのであれば、是非、実現していただければ町田市の歳入の増加にも繋がりますので、ご検討頂ければ幸いです。
また、この案件は、中期経営計画における改革項目4-2「コストの抑制と歳入の確保」での、『有料広告事業の拡大』にも合致するものと考えられます。
4番目は、選挙メール配信サービスの実施を望む、というものです。
これに関しましては、山形県飯豊町では、町長選挙で活用したところ、町民にはたいへんに好評だったというアンケート結果を、配布させていただきました。
これは、どういうサービスかと申しますと、HP等で、利用希望者がアドレスを登録いたしますと、選挙が告示されました、いよいよ明日は投票日ですから、投票に行ってください。開票では、その速報がメールで受信できるというものですから、私、このようなサービスがあれば、選挙への啓発をもたらし、投票率の向上にも寄与するものと信じておりますので、是非、町田市においても実施していただきたいのであります。
5番目は、八王子市では大学の正規授業を受講できる「いちょう塾」を開設しておりますが、そのように、町田市内の大学の正規授業を受けられるようにしてはどうか、というものです。
これも本日配布させていただきました、資料にもあるとおり、少子高齢社会の日本では、年々高齢者が増えているのでございます。
また、最近の高齢者は、大変に知的関心が高いのが特徴であるのは、内閣府の調査結果によってもはっきりと示されているのでございます。
また、ジャーナリストのモー・バンフさんがご指摘のように、町田市は日本の中でも、抜きん出て知的好奇心の高い方々がいらっしゃるという特徴もございます。
なおかつ、町田市内には、高等専門学校も含めれば、11校もの大学があるのでございます。
そのうち、東京家政学院大学、サレジオ工業高等専門学校は、町田市内にございますが、八王子市が主催するところの「いちょう塾」に講義を提供しているのでございます。
同様の機関が、武蔵野市には武蔵野地域自由大学、杉並区にはすぎなみ地域大学が、あります。
「いちょう塾」は、町田市民でも利用できますから、ならば、それを利用すればいいではないか、という考えもありますが、そうなりますと、町田市の存在意義はなくなってしまいます。つまり、町田市民が町田市内の大学の講義を受講するのに、八王子市がつくった機関を利用するという倒錯が現にあるのでございます。
町田市では11月12日に、町田市学長懇談会が開催されました。
そのような場で、今後、町田市は市内の大学の講義を市民が受講できますよう、積極的に働きかけてくださいますように、要望する次第でございます。
この案件は、先ほども引用しましたが、中期経営計画における、重点事業1-3-3『大学と地域の連携推進』にも合致するものと考えられます。
以上、壇上からの質問とさせていただきました。
議場という市民希望の場に相応しい御答弁を切に願いまして、自席に戻ります。