2016年第2回定例会6月8日 町田市議会本会議における一般質問において壇上よりおこなった部分 三遊亭らん丈
おはようございます。
自由民主党会派の一員として、質問をさせていただきます。
わたしは、首相を2度務めた大隈重信の片足は、爆弾に飛ばされたことは知っていましたが、それに町田が深く関わっていたことは知りませんでした。
それに関しては、『町田市史』下巻の709頁に、次のとおりに記されています。
「明治二二年一〇月一八日大隈外相は閣議の帰途、玄洋社の壮士来島恒喜に爆裂弾を投げかけられた。そのため大隈は隻脚を失い条約改正も無期延期となった。その使用した爆裂弾は三多摩壮士村野常右衛門、森久保作蔵が提供したものといわれる」。
皆様は、こんな歌を聞いたことがおありでしょうか。
これは、「はらまちだ歌」といいまして、『町田市史』の下巻に掲載されています。
君と別れて 森野をゆけば
松の露やら 涙やら
ソウダソウダ ドッコイショ
町田名物 自慢じゃーないが
月に二六の市がたつよ
ソウダソウダ ドッコイショ
われわれ町田市民にとっては、必読の書ですね。
また、『町田市史』上巻で「発刊にあたって」と題して、当時の市長大下勝正さんが、このように記しております。
「町田市は昭和三三年、人口六万人あまりでスタートしましたが、わずか一五年ほどの間に二四万人を越す都市に変貌しました。このような驚異的な人口急増は、わたくしたちにとって有史以来はじめての体験になったわけです。たちならぶ白いマンモス団地群は、その象徴でしょう」。
このところ、団地を舞台にした映画や小説が脚光を浴びているように思われます。
たとえば、今年のカンヌ国際映画祭ある視点部門に選出された、是枝裕和監督の『海よりもまだ深く』や、阪本順治監督のその名も『団地』、小説では、重松清さんの『たんぽぽ団地』、長野まゆみさんの『団地で暮らそう』。これは、エッセイですが、原武史(放送大学)教授の『滝山コミューン一九七四 』等々。NHKEテレでは、『団地ともお』が昨日も放送されています。このように、様々なジャンルで団地が採り上げられており、文字どおり枚挙に暇がありません。
かつては無機質な冷たい目で語られることも多かった団地ですが、最近の作品では、団地は住む人と共に年齢を重ねる、あたかも人間の生涯のように描かれています。
それを、重松清さんは、「団地というコミュニティー空間は、その最盛期が意外に短く、かつあまりに身近な存在だったため記録が残りにくい。是枝さんの映画と似ていて、誰かが物語として残しておかないと忘れ去られてしまう」とある新聞紙上で語っています。
このように、「誰かが物語として残しておかないと忘れ去られてしまう」のが、歴史であります。
そこで今回は、次の4項目の質問をさせていただきます。
今回も議長のお許しをいただきまして、資料をご配布させていただきましたので、それも後刻お目通しいただければ、幸いでございます。
1、新たな『町田市史』を作成すべきではないのか
2、介護予防事業について
3、市によるマイスター制度について
4、温室効果ガス排出量の削減を求めて
まず、項目番号1について、であります。
先程から話題にしている『町田市史』ですが、上下巻のうち、下巻が発行されてからちょうど今年で、40年を迎えます。
他市の状況をみても、たとえば、八王子市や立川市では、2回目の市史の編纂に取り組んでいるのです。
すると、町田市も市制施行60年には、到底間に合いませんが、その先を見据えて、新たな『町田市史』の編纂に取り掛かってはいかがでしょうか。
そこで、伺います。
(1)『町田市史』が作成されてから40年を経ているが、資料の散逸等を考えると、あらたな『町田市史』の作成に向けて準備をはじめるべきではないのか。
次に、項目番号2の「介護予防事業について」を伺います。
安倍内閣は、一億総活躍社会を目指しておりますが、今年の4月26日に開催された一億総活躍国民会議において、飯島勝矢(東京大学高齢社会総合研究機構准教授)は、次のように発言しております。
「フレイルモデルとされる加齢変化をベースとして、健康体から徐々に虚弱な状態に傾いていきます。この虚弱な中間状態を「フレイル」と呼び、適切な介入により機能を少しでも戻すことが出来る状態であると位置づけております。」
このように、老化とともに、人間はフレイルになりがちですが、それを、適切な介入によって回避することができるというのです。
そこで、伺います。
(1)平成27年(2015年)4月施行の改正介護保険法によって、「介護予防給付の一部」と「介護予防事業」が、「介護予防・生活支援サービス事業」と「一般介護予防事業」という新たな区分に再構成されたことで、町田市はどのように対応し、今後どのように対処するのか。
続いて、項目番号3の「市によるマイスター制度について」伺います。
町田市内には、プロフェッショナルとアマチュアとを問わず、数多く芸術に携わっていらっしゃる方をお見受けいたします。
そのような方々が、その技量を発揮する際に、町田市によるお墨付きをいただければ、尚一層それに励むことができるというのですね。
たとえば、4月に発災した熊本地震で、被災された方々に少しでも元気になっていただきたいと、被災地にうかがってコンサ−トを開催しようとする場合、町田市の認証制度があれば、その方もやる気が出ますし、あるいは、町田市のアピールにもなると思うのです。
あるいは、そのような方々が、町田市内でコンサ-トを開けば、市街地が活性化して、来街者も増えると思うのです。
それに関して、前回の定例会でわたしが提案した、「i広報紙」にも早速参加してくださった町田市のことですから期待して、伺います。
(1)市内には、プロフェッショナルとアマチュアを問わず数多くの芸術に携わっている方々がいらっしゃるが、それらの方々に、市として認証するような制度をもうけてはどうか。
項目番号4、「温室効果ガス排出量の削減を求めて」ですが、これについては、2015年、昨年の12月にフランス・パリにおきまして、気候変動枠組条約第21回締約国会議、COP21が開催され、パリ協定が締結されました。
主要排出国を含む全ての国が、温暖化防止に世界規模で取り組むというものですが、わが国では、温室効果ガスを2030年度までに2013年度比で26%削減することを目指すこととなりました。
削減目標に向けては、全ての国民、事業者など、オールジャパンで取り組まなければならないと思いますが、まずは、官公庁が率先して地球温暖化対策に取り組むべきであります。
そこで伺います、「地球温暖化対策推進法第20条の3は、すべての自治体に温室効果ガス削減実行計画の策定を求めているが、町田市ではそれにどのように対応しているのか。」お答えください。
以上、壇上からの質問とさせていただきます。