2017年第3回定例会9月1日 町田市議会本会議における一般質問において壇上よりおこなった部分 三遊亭らん丈
こんにちは。本日、4人目の自由民主党会派所属の議員として、質問をおこないます。
ここ町田を舞台とした小説や漫画は、あまたございます。三浦しをんさんの『まほろ駅前多田便利軒』は、いうまでもなく、そのほかにも、私が個人的に好きなのは、鈴木マサカズさんの『町田ほろ酔いめし浪漫 人生の味』という漫画です。これは、全編町田が舞台で、町田に暮らしている40代のおっさん二人が、居酒屋で飲んでいるだけの漫画なんですが、しみじみと町田がいかにいい町であるかを語っているのです。
そんななか、町田を舞台にした小説でいま最も売れているのが、誉田哲也さんの『ケモノの城』というものです。
そのPOPでは、「誰にも勧められない!あまりにもグロテスク」と書いてあるものですから、私は読んでいないのですが、その本の売り上げは、すでに22万部を突破しているそうです。
このような小説や漫画をゆっくりと読んでいれば、自殺をしたいなどとは思わないのでしょうが、日本では自ら命を絶つ方が決して少なくないのです。
一時は年間3万人を超えていることが話題となっていましたが、2012年から2万人台で推移し、昨年は、議長の御許しをいただいて、タブレットにご配布させていただいた資料にあるとおり、21,897人の方々が、自死によってお亡くなりになっています。これは、交通事故で亡くなられる方の約5倍に相当します。
ちなみに、9月10日は、世界自殺予防デーです。
これらを踏まえて、今回は次の4項目にわたって一般質問をいたします。
1、自殺対策について
2、国際版画美術館における有効活用について
3、町田市立図書館の在り方を問う
4、市民の寄付を募り観光案内の看板を設置してはどうか
まず、項目番号1、ですが、自殺対策として、政府は自殺対策基本法を2006年10月から施行しています。その第二条にあるとおり、自殺は個人的な問題としてのみ捉えるべきものではなく、社会全体で取り組むべき課題であるとされてから、今年で早いもので12年目を迎えます。
今年の5月には、わが国と世界各国の自殺死亡率を比較した新聞報道がありましたが、それによると、単純な比較は難しいものの、どうも日本の自殺死亡率は、先進諸国の中では高いことは否定しにくいようです。
先程も触れましたように、わが国の自殺者数は、1998年に急増し3万人を超え、それが14年も続いたのです。
私がはじめて本会議にて、自殺対策に関連した一般質問をおこなったのは、2010年の第4回定例会でした。
その当時は、自殺対策基本法は施行されていたものの、社会全体で自殺予防を考えるという気運は醸成されていなかったように思います。
そこで私は、自殺を考えている人に対して、あらゆる関係機関と密接に連携して、気づき・声かけ・傾聴を通じて、適切な相談機関につなげることが期待されるゲイトキーパー制度を町田市にも導入すべきだとの一般質問をいたしました。
この提案は、早速制度化され、それからは、毎年ゲイトキーパー養成講座を開催していただき、2011年度から2016年度までで累計3,699名もの方々が受講して下さり、直近の2015年度は986人、2016年度は延べ1,131人という具合に上昇傾向で、多くの方々に受講していただいております。
こうして、自殺は、社会全体で取り組むべき課題であるという共通認識は、醸成されつつあるように思われます。
ただ、それでもまだ、自殺対策は、これで充分というわけではありません。
また、政府も、自殺対策大綱を見直し、7月に閣議決定したところでもあります。
これらを踏まえて伺います。
(1)現状はどうか。
(2)今後の取り組みは。
次に、項目番号2、の「国際版画美術館における有効活用について」です。
これについては、アメリカの著名な美術館である、メトロポリタン美術館のサイトを見て知ったのですが、そこでは、パブリックドメイン(PD)となった美術品のデジタル画像37万5千点を、無料でネット上に公開しているのです。
それに比して、わが国の公立美術館では、ほぼすべての館で、画像利用には用途を記した申請が必要で、厳格な条件を付けたり貸出料を求めるケースがあるのです。
そもそも公立美術館で所蔵する美術品の多くは、税金で購入したり寄贈を受けたものですから、著作権のきれた作品は、もう少しPD画像を自由に使えるようにしてはいかがかという質問です。
そこで伺います。
(1)当館には、じつに多くの美術資料があるが、それをより広く公表してはどうか。
次に、項目番号3の「町田市立図書館の在り方を問う」についてです。「町田市の図書館評価」をみると、2013年から毎年有効登録者数が、減少しています。
これは、なんとかして増加させなければならないと考えます。そこで、町田市立図書館を利用している方々は、どんなことを図書館に望み、また、図書館は、利用者を増やすためにどのような取り組みを行っているのかを伺います。
その際、たとえば、山形県立米沢女子短期大学の新藤透准教授は、「今日の図書館の役割は拡大しているといえます。図書館は単に本を無料で借りることができる施設ではありません」と明言しています。
そこで、うかがいます。
(1)利用者の声は。
(2)利用者を増やす取り組みは。
次に、項目番号4の「市民の寄付を募り観光案内の看板を設置してはどうか」です。
国分寺市は、観光看板不足の課題を解決するために、クラウドファンディングを実施いたしました。看板を設置する費用として、200万円を目標に寄附を募ったところ、一口10万円分は、受け付け開始後5分で目標額の100万円が集まったというのです。
そこで、さらに充実させるため、1口10万円で20口(200万円)の寄附を追加募集しています。
そこで、町田市でもこの取り組みを取り入れてはどうか、という質問です。
(1)国分寺市は、観光案内看板を設置する際、寄付を募って、それを原資に設置しているようだが、それへの見解を問う。
以上、壇上からの質問とさせていただきます。