「民族芸能」vol.68
先日電車に乗っていると、傍らの中年男性二人の会話が耳に入ってきました。そこで盛んに「会いてえ、会いてえ」と云っている。妙齢の女性にでも逢いたいのかと、羨ましくも尚、会話を聞くともなく聞いているとどうも様子がおかしい。すると今度は「あ、痛え」と云い始めた。ことここに至ってやっと分かりました。つまりその中年男性はITと云っていたのです。森首相の「イット」に較べれば、間違ってはいないだけに微笑ましい。
いまや日本では、携帯電話とPHSが併せて六千万台以上普及しているそうですから、赤ん坊から百歳のお年寄りまで二人に一人はどちらかを持っている勘定になります。それがために公衆電話がどんどん撤去されています。これを称してテレハラと云うそうです。