町田市議会議員 会派「自由民主党」/(一社)落語協会 真打 三遊亭らん丈【公式ウェブサイト】

三遊亭 らん丈

「エコネット町田 『町田市「緑の基本計画」改定について』」町田の、らん丈

2011.03.27(日)

 らん丈は、「エコネット町田」の会員であり、同会では、毎月第4日曜日に町田市民フォーラムにて、推進連絡会議を開いています。
 そこでは、talk&discussionと題して、環境に関するテーマに関してtalkerが40分レクチャーし、その後それについてdiscussionしています。
 2011年3月27日のtalkerは、らん丈が勤め、その際のテーマは、『町田市「緑の基本計画」改定について』でした。
 その際のレジュメは、下記のとおりでした。

「エコネット町田」2011/03/27 talk&discussion talker:三遊亭らん丈
テーマ:『町田市「緑の基本計画」改定について』
1、「緑の基本計画」とはなにか 「緑の基本計画」とは、都市緑地法4条 に規定されている「市町村の緑地の保全及び緑化の推進に関する基本計画」のことです。

 これは、1994年(平成6年)にできた制度で、「緑地の適正な保全」や「緑化の推進」さらには「公園緑地の整備」に関して、その将来像、目標などの緑のあるべき姿とそれを実現するための施策などを定める、緑とオープンスペースに関する総合的な計画です。
 町田市における所管は、都市づくり部公園緑地課。

2、計画改定の趣旨 町田市はこれまで、多摩丘陵をはじめとした歴史的・文化的風土を今に残す、緑を基調にした良好な都市環境の保全育成に努めてきました。

 1999年(平成11年)9月には、「町田市緑の基本計画(以下、「旧計画」という。)が策定され、都市公園等の緑地の配置や緑化の推進をはじめとした、緑のまちづくりを進めてきました。

 その後、10年が経過し、町田市の緑の現状や、緑を取り巻く社会情勢、関連法令などの変化を受けて、新たに策定するものです。

第1章 計画の改定にあたって
1 改定のポイント
1)新たな緑の確保目標や目標水準の決定
2)目標を実現する具体的な取り組みとそのスケジュールの提示
3)身近な公園が不足している地域への計画的な公園づくり
4)観光に視点を置いた、公園や歴史的環境等の活用・整備
5)公園の管理や運営の適正化の推進

2 改定の流れ
 町田市「緑の基本計画」の改定にあたっては、学識経験者、市民団体代表、市民委員、関係行政機関代表からなる検討委員会を設置するとともに、行政内部に関係部課長からなる庁内連絡会を設置し、内外から計画立案に向けた審議を行いました。

 また、市民アンケート、パブリックコメントなど市民参加の機会も設け、市民意見を把握し、その反映に努めました。

3 計画の位置づけ
 本計画は、町田市基本構想に即して、また、都市計画法 18条の2の「市町村の都市計画に関する基本的な方針(町田市都市計画マスタープラン)」に適合させ、東京都の各種上位計画や町田市の各種上位計画とも整合性のある内容とすることが求められています。

4 計画の目標年次
 本計画の計画年次は、2011年度から2020年度の10年間とし、2020年度を目標年次とします。

5 対象とする「緑」とその役割
 本計画で対象とする「緑」は、樹林地や農地、草地、裸地、公園、水面などはもちろんのこと、計画的に保全・創出を図っていこうとする個人の家の庭や生垣、道路の街路樹なども含んでいます。

第2章 町田市の緑の現況と課題
歴史
 町田市域は、旧石器時代から人々が暮らしており、約55万年前に、相模川が多摩丘陵の北部を横切って多摩川に流れ込み、多摩丘陵の谷戸、相模原台地などが形成されました。

 鎌倉時代には鎌倉街道が整備されました。明治時代になると商業の町として栄え、多摩部における自由民権運動の一大拠点ともなりました。明治26年には、町田市域が多摩地域とともに神奈川県から東京府に移管されました。

緑の変遷
 市域全体における2007年の緑の割合は約40%、面積に換算すると約2,850haです。

 1997年から2007年にかけての10年間で、緑の割合は約7%減少し、面積に換算すると約500haの緑がなくなりました。

 市街化調整区域の緑の割合は約86%と高く、減少も低い推移となっています。一方、市街化区域の割合は約28%で、2007年までの10年間で約8%減少しています。

 市域全体で約100ha(東京ドーム21個分)の樹林地と、約190ha(東京ドーム40個分)の農耕地が、この10年間で減少しています。

第3章 町田市の緑の将来像と目標
1,町田市の緑の将来像
基本理念:町田の環境文化を育む多摩丘陵・里山回廊の保全・再生・活用

 町田の緑の将来像図に位置づけた18箇所の「水と緑の拠点」は、それぞれ以下のような姿を目指します。

1)大戸緑地(水と緑の拠点)e.g.大地沢青少年センター
2)相原(水と緑の拠点)e.g.相原中央公園
3)杉山(緑の拠点)相原から八王子市の片倉城址へとつながる鎌倉古道。
4)小山(緑の拠点)e.g.小山内裏公園
5)小山田(水と緑の拠点)e.g.鶴見川源流泉の広場
6)小山田緑地(水と緑の拠点)e.g.小山田緑地
7)図師・小野路(水と緑の拠点)e.g.図師・小野路歴史環境保全地域
8)野津田・小野路(水と緑の拠点)e.g.野津田公園
9)真光寺(水と緑の拠点)e.g.真光寺公園
10)三輪(水と緑の拠点)e.g.こどもの国
11)忠生(水と緑の拠点)e.g.忠生公園
12)七国山・薬師池(水と緑の拠点)e.g.薬師池公園
13)本町田(水の拠点)e.g.滝の沢源流公園(仮称)
14)芹ヶ谷・かしの木山(水と緑の拠点)e.g.芹ヶ谷公園
15)玉川学園(緑の拠点)
16)成瀬(緑の拠点)e.g.成瀬山吹緑地 
17)金森(水と緑の拠点)e.g.金森峯山緑地
18)鶴間(水と緑の拠点)※新規e.g.鶴間公園

2,緑の確保目標水準
(1)緑地の確保目標
市域全体 現況値 2010年 28.9%
    目標値 2020年度末 30.0%
    将来目標 概ね20年 32%

(2)緑に対する市民満足目標
1)緑が豊かであると思う市民の割合 現況値 2009年度調査結果 73.6%
目標年次 2020年度末   現状維持
2)緑の環境に満足している市民の割合 現況値 2009年度調査結果36.1%
                  目標年次 2020年度末 50%

第4章 町田市の緑のまちづくりに向けた施策の展開
【新たに展開すべき取組み】
(1)各種主体との連携・協働による公園緑地等の質の確保
(2)既存公園の改修や配置の見直し
(3)IT技術を活用した公園緑地等の効率的な維持管理

計画の推進にあたって
 本計画の推進にあたっては、財源確保、各種制度の整備、利害関係の調整や合意形成などさまざまな困難や制約があります。また、計画期間における自然環境、社会環境の変化など状況に応じて対応していかなければならない課題も発生することが予想されます。

 これら課題等に対応しながら計画を着実に推進するために次のような取組みを行います。

(1)計画推進体制の形成
 公園の整備、緑地保全に関する事項や計画の進行管理を、専門家を交えた委員会等の設置について検討を行います。

(2)関係自治体や関係方面との連携
1.市民・NPO・事業者等との連携
2.庁内関連部局の相互連携
3.行政界を超えた広域連携(多摩丘陵における連携含む)