このエッセイは、ぼくが属する芙蓉俳句会の会誌『季刊芙蓉』2010年秋号に掲載されたものです。
スポーツは、もともと日本にはなかった概念なので、未だにうまい訳語がなく、カタカナ表記になってしまいます。スポーツを「運動」と訳しては、的確な翻訳となりません。なぜならば、sportsの原義は、遊び興ずる意であり、類義語はplayとなるからです。日本ではスポーツ扱いされる、柔道や剣道に、遊び興じる意味はなく、それらはあくまで武道です。ぼくに理解不能なのが、重量挙げのどこに「遊び興ずる」感覚があるのか、ということです。